2012/05/05

xib2js & TiMockをリリースしました

frogonmobileのサイトにxib2jsの新版とTiMockをリリースしましたので、ご案内すると同時に簡単なQuick startガイドをここに記したいと思います。

基本的に、frogonmobileのサイトで公開している英語版のQuick Start Guideの和訳+αみたいな感じにしたいと思います。

ここのサイトに来ていただいている方ならばxib2jsに関してはもうご存知だと思われますが、前回のエントリーで述べた通り今回はこれのバージョンアップと共にTiMockというTitanium Mobileアプリを併用することで、モックアップを簡単に作成し実機で確認できる環境を構築することができるようになったのが大きな売りとなっております。

ワークフロー的には、下図のようにXcodeでUIのコンポーネントを並べて.xibファイルを作成し、それをxib2jsでJavaScriptに変換した後にTiMockを使って実機やシミュレータ上で確認しながらコンポーネントの位置や大きななどをコードを改変して微調整するという感じになります。


1. XcodeでUIを作成
XcodeでFileメニューからNew Fileを選択し、iOSのUser Interfaceのテンプレートを選択します(ここではEmptyを選択してます)。


後は、コンポーネントを並べてUIを構築していけば良いのですが、ここでの注意点としましては、ファイルの形式を"Interface Builder3.1"を選択しておくことです。それ以外のバージョンではxib2jsが正常にコードを生成できないことを確認してます。


2. xib2jsで.xibファイルをJavaScriptに変換
UIが出来たら、毎度お馴染み.xibファイルをxib2jsにドラッグ&ドロップすると、いつもの通りにJavaScriptのコードが生成されます。


今回のバージョンから生成されるJavaScriptがCommonJSのスタイルに則っていることが確認できると思います。

3. TiMockと連携してUIのカット&トライを行う
さて、ここからが今回の売りであります、TiMockを併用したUIのカット&トライです。まず、TiMockを実機かシミュレータで起動できるようにまずはビルドから始めます。

Githubからコードをダウンロードしたら、Titanium Studioで適当な新規モバイルプロジェクトを作って(Titanium Mobile SDKは2.0を選択する)コードや画像ファイル等をコピーし、ビルドします。

特に難しい部分は無いと思いますが、実機用にビルドする時にはui/ApplicationWindow.jsファイルの31行目のコードのコメントを外してください。
//require("api/Includes");
シミュレータで実行する場合は、そのままビルドして問題ありません。

ビルドが完了しましたら、TiMockを起動してください。TiMockは起動するとBonjourで_timock._tcpサービスをサーチします。xib2jsが起動していれば、xib2jsがこのサービスを提供しますので、TiMockアプリ上に"TiMock Service"というボタンが見えていると思います。


このボタンをタップすると、xib2jsとTiMockの通信が確立されます。xib2js上のSyncボタンが有効になるのと、TiMock上のボタンもConnectedとなったことが確認できると思います。


試しに、この状態でSyncボタンをクリックすると、変換されたJavaScriptのコードがTiMock側に転送されて、UIを実機上で確認できます。


後はxib2js上で微妙なレイアウトの崩れなどを、コード上でコンポーネントの位置やサイズのプロパティ値を調整しながらカット&トライしてUIのモックを仕上げていきます。コードを編集したら、都度Syncボタンをクリックすることで実機上で修正内容が反映され確認できます。

尚、コードの編集に関しては、TiMock上で正常に動作させるには、かなり制約されたものになります。

まず、関数とexportsの定義は変更できません。また、self変数に何らかのUIコンポーネントのインスタンスを格納し、それを返り値として返す形を取る必要があります。
function ApplicationWindow() {             // この行は編集してはダメ
  var self = Ti.UI.createWindow();           // self変数にインスタンス化した
                                                              // UIを格納する
  // ここの中はわりと自由に書ける

  return self;                                          // 必ずselfを返すようにする
}                                                           // この行は編集してはダメ
module.exports = ApplicationWindow; // この行は編集してはダメ
このルールを守れば、逆に関数の中身に関してはわりと自由に書けますが、あくまでも目的はUIのモック作成なので、あまり本格的なアプリケーションロジックをここでコーディングすることはお薦めできません。

とは言え、どんなコードなら動くのかはある程度試行錯誤が必要だと思いますので、いろいろ試してみて自分なりの答えをみつけてください。

また、xib2jsは拡張子が.xib以外のファイルを受け取った場合は、そのファイルをTiMockに転送します。TiMock側は受け取ったファイルをTi.Filesystem.applicationDataDirectoryに保存しますので、コード上でパスを適切に設定することで、画像をUIにはめ込むことが可能です。


ここで指定するパスは、実際のアプリを作成する際にリソースが置かれる位置とは違うものと思われますが、画像がどのような位置・サイズで表示されるのかを確認するには便利に使えるのでは無いかと思います。

また、xib2jsにはファイルをまとめて複数ドラッグ&ドロップしても、同時には1つのファイルしか処理できませんので、お手数でも1つずつドラッグ&ドロップしてください。

4. コードの保存
さて、最後にここまで調整してきたモックのコードを保存します。Saveボタンをクリックするとファイルの保存先を選択するダイアログが表示されますので、Titianium Studio上の適切なプロジェクトのResourceフォルダーを選択してください。


尚、いつもの注意点ですが、保存の際にxib2jsはファイルの存在の有無を確認しませんので誤ってファイルを上書きしないようにお気をつけください。これ、いい加減にちゃんと対応しないといけませんね。。

ここまで来たら、後はTitanium Studioに引き継いでアプリケーションの開発を継続しましょう。

Code Strong,

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